Photo by Bocuse d’Or ※画像は前大会2019年本戦での表彰台の模様 |
2年に1度、フランス・リヨンにて行われる国際料理コンテスト「ボキューズ・ドール」。料理界の五輪とも呼ばれる同コンテストのヨーロッパ予選が、現地時間の10月15日と16日の2日にわたり、エストニアの首都タリンにて行われた。
フランスのシェフ、ポール・ボキューズによって創設されたボキューズ・ドールは、世界中の才能あるシェフのための最も権威ある料理コンテストで知られる。そのヨーロッパ予選「Bocuse d’Or Europe 2020」は、新型コロナウイルスのパンデミックの最中に行われた唯一の国際的な料理の大会となり、シェフたちはマスクを着用して登場するなど、例年見られることのない雰囲気での開催となった。
16チームが参加、上位10チームが最終決戦となる2021年の本戦に駒を進めることができる。ハイレベルな2020年のヨーロッパ予選を制したのは、ノルウェーチーム。チームを率いるシェフのChristian André PETTERSENは、前大会2019年の本戦で3位を獲得した表彰台経験者である。
2位は、Ronni Mortensenシェフ率いるデンマークチーム。2019年の本戦でデンマークは1位に輝いているため、2021年の世界大会は、ディフェンディングチャンピオンとして臨むことになる。
3位は、Sebastian Gibrandシェフ率いるスウェーデンチーム。Sebastian Gibrandシェフは、2019年の本戦で見事2位に輝いている。
蓋を開けてみると、まるで世界大会の結果のようなハイレベルのヨーロッパ予選。さらに驚きなのは、1位から5位まで、北欧諸国が独占。4位にアイスランド、5位にフィンランドが入った。
また、大皿料理が評価されるBest Platter賞に選ばれたのは、フランスのDavy Tissotシェフ率いるフランスチーム。Best Plate賞は、Sigurõur Kristinn Laufdal Haraldssonシェフ率いるアイスランドチームが受賞した。修行中の見習いのことを示すコミシェフの中で最も優秀だったフィンランドチームのAnni Peräkyläにはコミシェフ賞が贈られた。
2018年のヨーロッパ予選では、ノルウェー、スウェーデン、デンマークがトップ3で、2019年の本戦では、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーと、デンマークとノルウェーが入れ替わる形で北欧3カ国が表彰台を独占。来年の本戦もノルディックキュイジーヌが再び世界を驚かすのか。世界の大陸予選を勝ち抜いた代表が集結する本戦は、2021年6月、フランス・リヨンにて開催予定。
ボキューズ・ドール
http://www.bocusedor.com/
<2020年ヨーロッパ予選結果>※本戦進出チーム
1位 ノルウェー
2位 デンマーク
3位 スウェーデン
4位 アイスランド
5位 フィンランド
6位 フランス
7位 エストニア
8位 スイス
9位 ハンガリー
10位 イタリア
北欧ニュース編集員
ヨーロッパ予選とはいえ、強豪ひしめく中での上位独占!北欧諸国、相変わらず強いですね!巧みな調理の技術、美学、独創性、創造性を問われるとのことで、2つ別々のテストを5時間35分でこなさなければならないというコンテスト。まさに耐久レース。集中力も相当必要ですよね。最終決戦ではどのようなお料理を見せてくれるのでしょうか?!
▼参考記事
料理界の五輪「ボキューズ・ドール2019」で、北欧3カ国が表彰台を独占(北欧ニュース:2019/02/05)