※写真はイメージ Photo by Helsinki Marketing / Jussi Hellsten |
毎年恒例となっているスウェーデン語系フィンランド人の社会福祉団体「Folkhalsan」が実施するルチアコンテスト。10代後半から20代前半の10名の女性候補者から、“今年のルチアの顔”が投票で決定した。
2020年のフィンランド・ルチアに選ばれたのは、ヘルシンキ出身のイングリッド・エンケル(Ingrid Enckell)さん。Folkhalsanによると、今年はルチアとして実際に動いて活動する機会が少ない特別な年になる中で、イングリッドさんはルチアとしてのミッションをとても楽しみにしていると話しているという。
ルチアは、全ての人々に光と喜びを運び、恵まれない環境で過ごす人々を支援するために、病院や高齢者施設を訪問したり、募金活動をするのが大きな役割。
これまでのように、大勢の人が集まる場所に赴くこともなく、多くの人に会うことは出来ないけれど、ルチアの重要な役割の一つ、例えば、高齢者施設の人々に光と喜びを運び、笑顔になってもらうことが楽しみだそう。訪問についてもまた、新しい安全な方法で実施される模様。
今年の10人の候補者はすでに募金活動に大きく貢献しており、今回の投票の際に集まった募金は新記録を樹立したという。生活に困窮している子供を持つ家庭への支援に充てられたりする。イングリッドさんは、「多くの人にとって大変だった今年の暗い冬の時期に、多くの喜び、愛、そして希望の光を広めることができれば」と抱負を語った。
エンケルさんは、12月13日の日曜午後5時よりヘルシンキ大聖堂にて行われる戴冠式に出席する。今年は大聖堂でのイベントを公開しないため、一般の人はテレビで視聴し、見守ることになる。元老院広場よりスタートする恒例のパレードやマーケットも中止となっている。
▼今年のルチアに選ばれたIngrid Enckellさん
https://www.folkhalsan.fi/
北欧ニュース編集員
毎年恒例の伝統行事「聖ルチア祭」。12月13日にヘルシンキ大聖堂で戴冠式は執り行われるようですが、残念ながら今年は一般への開放はないためテレビを通じて見る形になりそうです。現地の人々もきっと残念な気持ちでいっぱいだと思いますが、ルチアの光が人々の心を癒し、多くの人の希望となりますように。