トランスペアレンシーインターナショナルより、2020年の世界の汚職認識指数が発表された。トランスペアレンシーインターナショナルは、汚職を阻止し、社会のすべてのセクターにわたり、透明性を促進することを掲げて活動する独立非営利団体である。
同団体から発表されている汚職認識指数の対象国となったのは計180カ国。100点満点の数字で順位付けされている。2020年は、ニュージーランドと共にデンマークが1位となり、両国は2年連続で1位を獲得。2019年は87点だったが、2020年は88点と1ポイント上昇。デンマークは世界で最も汚職の少ない国となり、北欧でもナンバーワンとなった。
デンマークに続き、汚職が少ないと採点された3位を獲得したのは、フィンランドとスウェーデンがスイス、シンガポールと共に4カ国で85点を獲得。続く7位には、84点でノルウェーが入り、アイスランドはエストニアと共に75点で17位と、北欧5カ国すべて20位以内にランクインした。
しかし、トランスペアレンシーインターナショナルによると、上位国だからといって、完全にクリーンであるとは限らず、例えば、トップのデンマークでさえも汚職防止に関しては模範国と言えるが、まだまだ改善の余地はあるとのこと。
エストニア以外のバルト三国では、リトアニアが60点で35位、ラトビアが57点で42位に入った。
日本は74点で単独19位。2019年の73点より1ポイント上昇した。他には、米国がチリと同じ67点で25位、韓国とポルトガルが61点で33位、中国は他4カ国と共に42点で78位だった。
<2020年汚職認識指数>
1位:ニュージーランド、デンマーク
3位:フィンランド、スウェーデン、スイス、シンガポール
7位:ノルウェー
8位:オランダ
9位:ルクセンブルク、ドイツ、
11位:カナダ、英国、オーストラリア、香港
15位:オーストリア、ベルギー
17位:アイスランド、エストニア
19位:日本
20位:アイルランド
CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX
https://www.transparency.org/en/cpi/2020/table/dnk
北欧ニュース編集員
北欧諸国は、汚職に関しても世界で少ない、クリーンな国と言えそうです。だからこそ、例えば、政治と国民、雇い主と労働者といった関係性も透明性が高く、伝わり、信頼関係が築きやすくなるのかもしれません。僅差ではありますが、特にデンマークとフィンランドは過去10年以内に何度か90点以上のスコアを出しています。