2021/07/20 今日は「フィンランド・ノルウェー・アイスランド」よりこんなニュースが届きました!

第74回カンヌ国際映画祭が閉幕!北欧出身監督作品にも栄冠


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7月6日から17日まで開催されていた第74回カンヌ国際映画祭が無事閉幕。通常どおりの開催が中止となった2020年から1年。今年は特別な思いを背負った映画祭となった。

まず、コンペティション部門では、イランのアスガル・ファルハーディー監督の『Ghahreman(A Hero)』とともに、フィンランドのユホ・クオスマネン監督による『Hytti nro 6(Compartment No.6)』が、最高賞パルムドールに次ぐ賞となる「グランプリ」に輝いた。この賞は、アメリカのオリバー・ストーン監督によって贈られた。

ユホ・クオスマネン監督は、この約2週間がとても長く感じたと感想を述べ、映画は二人の関係を描写した物語だが、物語を通じて、人に起こりうる関係性を表しているとコメント。

『Hytti nro 6(Compartment No.6)』の原作は、フィンランドの作家、ロサ・リクソムの小説「Hytti nro 6」(2011年)で、フィンランドの女子学生とロシアの職人という見知らぬ者同士が、シベリア鉄道でロシア横断の旅をする物語である。

同監督は2016年に、『オリ・マキの人生で最も幸せな日(Hymyilevä mies)』で、ある視点部門のグランプリを受賞している。

さらに、コンペティション部門では、デンマーク出身、ノルウェーで活躍するヨアキム・トリアー監督の『The Worst Person in the World』で、ノルウェーの俳優、Renate Reinsve(レナーテ・ラインスヴェ)が「女優賞」を獲得した。

また、ある種のビジョンやスタイルを持ったオリジナリティのある作品が選出される「ある視点」部門では、アイスランドのValdimar Jóhansson監督作の『Lamb』が「オリジナリティ賞」を受賞。

最高賞のパルムドールを受賞したのは、フランスのジュリア・デュクルノー監督の『Titane』。女性監督による同映画祭のパルムドール受賞は、1993年以来2人目だという。

第75回カンヌ国際映画祭は、2022年の5月10日から21日までの開催が予定されている。

カンヌ国際映画祭
http://www.festival-cannes.com/

▼関連記事
女優賞を受賞したノルウェーのRenate Reinsveさんは「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016」で上映された『幸せを追いかけて』に出演(主要キャストではない)。映画についてはこちら!

【特集】ノルウェー映画『幸せを追いかけて(原題:Kvinner i for store herreskjorter/英題:Women in Oversized Men’s Shirts)』イングヴィル・スヴェー・フリッケ監督インタビュー
http://hokuwalk.com/Spe/page/page_id/022016072500015001/

▼関連記事(北欧ニュース:2021/06/15)
北欧出身監督作品が多数出品!7月6日より開催!第74回カンヌ国際映画祭
http://www.hokuwalk.com/Topic/page/page_id/022021061500015001/


北欧ニュース編集員


村上春樹氏の同名短編小説が原作で、お披露目前から注目を集めていた濱口竜介監督による『DRIVE MY CAR(ドライブ・マイ・カー)』(8月20日公開)は脚本賞を受賞。同賞の受賞は、邦画で初だそうです。受賞された皆様、おめでとうございます!

ちなみに、今年の授賞式では珍ハプニングがあった模様。審査員長のスパイク・リー監督が、ハイライトを飾る予定の最高賞「パルムドール」の発表を、式の冒頭でうっかり発表してしまうというミスを犯してしまいました。SNSやニュースであっという間に拡散されてしまったようですね(笑)

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