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保険会社のウィリアム・ラッセル社が実施した「子育てに最適な世界の都市」の新しいレポートによると、アイスランドのレイキャビクが1位を獲得した。
対象となったのは、世界の50都市。調査は、母親と父親がそれぞれ利用できる有給の産休・育児休暇の長さ、0~2歳の早期幼児教育・ケアサービス参加率、幼稚園(保育園)に1カ月かかる費用、出生率、安全指数(高いほど良い)、汚染指数(低いほど良い)、健康指数(高いほど良い)といった、子育てのために重視される項目を数値化し、ランキングにしたもの。
10点満点中7.28点のハイスコアでトップを取得したのは、アイスランドのレイキャビク。環境面や安全性の面、出生率が高く、育児にかかる費用も低めという部分が評価された。
2位を獲得したのは、日本の京都。3位はエストニアのタリン、4位はフィンランドのヘルシンキ、5位は日本の福岡と、北欧の国と日本の都市がトップ5を独占。さらに、6位にノルウェーのオスロ、7位にデンマークのコペンハーゲン、11位にスウェーデンのストックホルムが入った。
親が取得できる有給休暇の項目だけを見ると、1位はヘルシンキが獲得。また、59.7%の子供たちが、早期の幼児教育とケアサービスに参加できる環境があるということで、レイキャビクが全体の1位になっている。
さらに、育児にかかる毎月の費用が抑えられ、利用しやすい街はドイツのベルリンが1位。出生率が最も高い都市は、トルコのアンタルヤで1人の女性につき1.88人。最も安全な都市の1位になったのは京都で、最も汚染のない都市はヘルシンキ。出産前後のケアの質が最も優れている都市はフランスのニースだった。
The World’s Best Cities For Expectant Parents(TOP15)
<ウィリアム・ラッセル社調べ>
1. レイキャビク(アイスランド)
2. 京都(日本)
3. タリン(エストニア)
4. ヘルシンキ(フィンランド)
5. 福岡(日本)
6. オスロ(ノルウェー)
7. コペンハーゲン(デンマーク)
8. 千葉(日本)
9. 東京(日本)
10.ソウル(韓国)
11.ストックホルム(スウェーデン)
12.ミュンヘン(ドイツ)
13.大阪(日本)
14.ウィーン(オーストリア)
15.ニース(フランス)
https://www.william-russell.com/campaigns/best-cities-in-the-world-for-new-expat-parents/
北欧ニュース編集員
北欧5カ国の首都、バルト三国のエストニアの首都タリンが上位に入りましたね。トップ15だけを見ても、日本の街が5都市もランクインしています。
「両親が利用できる有給の産休・育児休暇の長さ」ですが、実は、北欧同様、日本や韓国は世界でも制度が整っている国のようです。
また、上記リンクのレポートをご覧いただけるとわかりやすいのですが、北欧諸国では母親の方が長めに設定されています。これは、両親どちらが取っても良い期間が母親の方に含まれている可能性があります。ただ、制度はあっても、「利用できる期間」ではなく、「実際の取得率」が反映されると、日本は順位が変わってきそうですね。
ちなみに、フィンランドは2021年より、父親の育児休暇を母親と同等に取得できる方針を発表。両親それぞれに7ヶ月の育児休暇期間を与える世界初の国となりました。
(※一部訂正しました)