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ヨーロッパ諸国でウクライナからの難民を続々と受け入れる中で、ペット連れの難民についてはどうなっているのか。例えば、アイスランドでは、特定の条件が満たされている限り、ウクライナからペットを連れて入国することができるという。
ただ、アイスランドの地元紙によると、ペット連れで入国はできるものの、ペットたちには特別な検疫施設が必要とのこと。アイスランドは狂犬病がない国の一つだが、ウクライナでは狂犬病が存在する。狂犬病はワクチンを接種する必要がある病気の一つ。狂犬病の潜伏期間は通常2~3カ月であるため、最大4カ月間の隔離が必要とされる場合がある。
アイスランドは比較的動物の病気が少ない国で、ペットの入国に関しては厳しい監視と規則が必要不可欠だという。
そのため、ペット連れでの入国を希望する難民のために、現在、ペット用の隔離施設の提供に積極的に取り組んでいる。1つはアイスランドの西岸に張り出したレイキャネス半島のハフニル、もう1つは、アイスランド南部の町、ヘラ近辺が候補に挙がっている模様。ウクライナからの犬や猫の明確な数については不明とのこと。
また、スウェーデンやデンマークなどでも、一定条件のもと、ウクライナ難民のペットを受け入れているという。やはり同じく、狂犬病を防止するために、到着後は獣医師に報告し、相談を受ける必要があり、要件を満たすまで隔離措置が取られる。
ちなみにデンマークでは、犬、猫、フェレットに関しては、EUの要件を満たしている場合、マイクロチップ、ワクチン接種についての書類を提出する必要がある。これらを書面で証明できない場合は、獣医師の診察、隔離、ワクチン接種や抗体検査といった措置が行われるという。
北欧ニュース編集員
日本でも、地震などの災害時に離れ離れになってしまったペットたちや家畜たちのことが話題になりました。住まいを離れなければならない場合、一緒に暮らしているペットたちのことも考えなければならないですよね。
連れていくのを諦めなければならないのでは、と思いがちですが、そういったことも、難民受け入れ先の国々は積極的に対応しているようです。