2022/12/13 今日は「スウェーデン」よりこんなニュースが届きました!

3年ぶりの開催!2022年ノーベル賞晩餐会で提供されたノーベルディナー


2022 Nobel Prize Banquet Menu: Entrée
© Nobel Prize Outreach. Photo: Dan Lepp


2022 Nobel Prize Banquet Menu: Main Course
© Nobel Prize Outreach. Photo: Dan Lepp


2022 Nobel Prize Banquet Menu: Dessert
© Nobel Prize Outreach. Photo: Dan Lepp


Nobel Prize award ceremony
in Konserthuset Stockholm,  
10 December 2022.
© Nobel Prize Outreach.
Photo: Nanaka Adachi

アルフレッド・ノーベルの命日である12月10日、スウェーデン・ストックホルムにて、2022年ノーベル賞授賞式と晩餐会が3年ぶりに行われた。

新型コロナウイルスの影響で見送りとなった2020年と2021年のノーベル賞受賞者も招待され、今年は約1250名が出席したという。

今年のノーベル賞晩餐会のシェフとパティシエを務めたJimmi Eriksson氏とAnnie Hesselstad氏は、3年前にシェフとパティシエの任命を受け、ついに今年、その役目を果たすことができた。

Jimmi Eriksson氏は、前菜とメインを担当。2016年にスウェーデンのシェフ・オブ・ザ・イヤーに選出されたEriksson氏は、世界で最も権威のある料理界のワールドカップ「ボキューズ・ドール」本選(2023年1月開催予定)に参加するスウェーデン代表の一人。

デザートを担当するのは、Annie Hesselstad氏。2015年と2016年のスウェーデン代表チームのメンバーで、採餌と地元産食材に知識のあるパティシエ。現在は、ストックホルムの群島にあるアートギャラリーArtipelagでチーフパティシエを務めており、彼女が手掛けるペストリーは、企画展などのアート作品にインスパイアされたもので知られている。

3年ぶりということで、メニューの計画を立てる時間が十分にあったといい、スウェーデン産の食材を生かした同国らしい鮮やかな前菜とメイン、デザートを用意。デザートは、夏の終わりにスウェーデン南部で採れたプラムを生かしたものに。

プラムという果実の存在は過小評価されていると訴えるパティシエのAnnie Hesselstad氏は、ノーベル賞受賞者や世界中のゲストのために、今回プラムのデザートを作る機会がもてたことに非常にワクワクしていると話していた。

会場は、約60のテーブルが用意され、椅子とテーブルは細心の注意を払って配置されたという。使用される食器は約21600点、そのうちグラスが5400点、磁器が8188点、カトラリーが8100点。40名の料理人が4日間かけて料理を準備し、テーブルセッティングは40人で丸1日かかる作業だったという。


▼2022年のノーベル賞晩餐会で提供された料理

<前菜>
パイクパーチ(スズキ)の海藻焼きとパイクパーチ(スズキ)のマリネのトマト詰め
Seaweed baked pike-perch and tomato stuffed with marinated pike-perch, parsley emulsion, kohlrabi and bread spices with dill seed pearls and flower crisp
※パイクパーチ(pike-perch)はスズキ科の淡水魚。コールラビ(kohlrabi)はアブラナ科の根菜。

<メイン>
アミガサタケとセージを詰めたスウェーデンの鹿肉やポテトのテリーヌ
Swedish venison filled with morel and sage, golden beetroot with cold-pressed rapeseed oil and mustard seed, Jerusalem artichoke and thyme emulsion, accompanied by potato terrine and wild game gravy with star anise
※アミガサタケ(morel)は網目状の模様があるキノコ。フランス料理によく使われる。生食すると中毒症状を起こす。

<デザート>
ベイクドチーズケーキとプラムのコンポート、ジンジャー風味のミラベルシャーベット
Baked cheesecake and plum compote, flavoured with star anise, plum creme,
mirabelle meringues and oat crisp, accompanied by mirabelle sorbet flavoured with ginger
※ミラベル(mirabelle) は、香りが良く甘みの強いスモモの一種。


北欧ニュース編集員


ノーベル賞晩餐会のお料理、気になりますよね!美しい3つのプレート(前菜・メイン・デザート)は、ブログ記事のほうにて、大きな画像で掲載しておりますので、ぜひご覧になってみてください。
前菜からして、とても手が込んでいるように見えます。淡水魚×野菜!海藻を使っているのもポイントですよね。あと、メインには、キノコや鹿肉、ポテトといった北欧らしい食材が。デザートのプラムやミラベルといった果物が良い仕事をしてそう!

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