2023/03/07 今日は「スウェーデン・アイスランド」よりこんなニュースが届きました!

北欧出身監督による作品がノミネート!第95回米アカデミー賞






Fredrik Wenzel © Plattform Produktion

1月下旬、第95回米アカデミー賞各部門の候補となる作品名や俳優の名前が発表された。映画自体に贈られる作品賞の候補には、『Avatar: The Way of Water』、『Elvis』、『Top Gun: Maverick』など、計10作品の名前が並んだ。最多ノミネート作品は、10部門11ノミネートとなる『Everything Everywhere All at Once』。同作は、助演女優賞に2人もノミネートされている。

そんな作品賞を競う強豪の中に、スウェーデン出身のリューベン・オストルンド監督による『TRIANGLE OF SADNESS』も選出。同作は、他にも、監督賞、脚本賞と、3部門にノミネートされた。

『フレンチアルプスで起きたこと』(14)で、第67回カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(17)で、第70回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞。さらに、『TRIANGLE OF SADNESS』(22)が、第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、再びパルム・ドールを受賞。2作連続でのパルムドール受賞という快挙を成し遂げた最新作は、邦題『逆転のトライアングル』で2月末より日本でも劇場公開されている。

華やかなファッション業界から始まり、舞台は豪華客船から無人島へと移り変わっていく。階級も社会的立場も無力でしかなくなる無人島で、階級ピラミッドの頂点に君臨したのはサバイバル能力抜群のトイレ清掃婦だったという痛快な物語。スウェーデン・ドイツ・フランス・イギリス合作の同作は全て英語で展開されている。

また、北欧諸国では、アイスランド出身のSara Gunnarsdóttir監督作による『MY YEAR OF DICKS』(24分)が短編アニメ賞にノミネート。この映画は、Pamela Ribonによる2014年のコメディ回顧録「Notes to Boys: And Other Things I Shouldn’t Share in Public.」をベースにした米国作品で、昨年3月にリリースされている。

『MY YEAR OF DICKS』の舞台は1991年。米ヒューストン郊外生まれの想像力豊かなティーンエージャーのパムは処女を卒業することを決意。思春期の心の内側や頭の中をアニメでコミカルに描いた注目の作品。

第95回米アカデミー賞授賞式は、3月12日(日本時間3月13日)、ハリウッドのドルビーシアターにて開催される。

▼『My Year of Dicks』(2022)
監督:SARA GUNNARSDÓTTIR
https://www.saragunnarsdottir.com/coming-in-2022/

▼階級社会と価値観を痛快に覆す!R・オストルンド監督最新作『逆転のトライアングル』(2/23公開)
http://hokuwalk.com/News/page/page_id/012023012300015001

▼第95回米アカデミー賞ノミネート作品
https://www.oscars.org/oscars/ceremonies/2023


北欧ニュース編集員


短編コメディアニメ作品『My Year of Dicks』は上記リンクで見られます!日本の(?)少女漫画風タッチも登場し、その巧みな使い方が面白かったです。

今回の第95回米アカデミー賞国際長編映画賞には、北欧も日本からもノミネートはありませんでしたが、黒澤明監督作品のリメイク版『生きる LIVING』は、2017年のノーベル文学賞受賞者のカズオ・イシグロが脚本を担当。脚色賞にノミネートされています。

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