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【8/16公開】フィンランド映画「365日のシンプルライフ」


フィンランドから、今のモノ天国に生きる、日本の私たちに問いを投げかけてくれる映画、「365日のシンプルライフ」が、8月16日より、オーディトリウム渋谷 にて公開されます!(他全国順次公開)



ヘルシンキ在住で独身のペトリ。彼女にフラれたことをきっかけに、モノで溢れ返った自分の部屋を見て、「ここには自分の幸せがない」と感じ、ある実験を開始します。

その実験とは・・・「モノに囲まれた生活をリセットすること」。

ルールは4つ。

①自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける
②1日に1個だけ倉庫から持って来る
③1年間、続ける
④1年間、何も買わない



リセットするために、自分の部屋からモノを捨てて片付けていくという行動、ではなく、ペトリが実行したのは、部屋のモノを別の場所に移動させ、モノを「ゼロ」にすること。そこから、1日ひとつずつ、品定めしながら、部屋に戻していくのです。

自分にとって今必要なモノはいったい何なのか、さまざまな感情に揺さぶられながらも、自分自身と、そしてモノと向き合うペトリ。

彼が最終的にたどり着いた結論とは・・・?

1日目。ペトリはまず何を選ぶと思いますか?

空っぽになった部屋から、全裸で、雪に覆われた寒いヘルシンキの街を猛ダッシュ!そして倉庫に到着。

(倉庫までちょっぴり距離がある不便さが、この実験のカギかもしれません)

靴も下着もなく、真っ裸からのスタートに、彼の本気が見えます。

(日本なら捕まってしまいますがー)

この365日の実験生活は、なんと監督であるペトリ・ルーッカイネン本人の実体験から生まれたもので、登場する家族や友人も全てホンモノなんです!

(監督は、例えばSNSに自分の顔を公開すらしないような方だったそうですよ!驚)

2013年のフィンランド公開時、多くの人がこの実験を試みるなど、若者の間で一大ムーブメントになったとか。



幸せになるために、人生で大切なものは何か?

ペトリとともに、観る側にも考えさせられる質問。自分のモノに対する考え方、モノと対話するきっかけを与えてくれます。

また、これは他の北欧諸国にも見られる風土だと思いますが、フィンランドの人は、とにかく「助け合う」ことが日常で、常に暮らしの中に溶け込んでいるんですよね。それが、ペトリを囲む家族や友人、人々との係わり合いの中で、ごくごく自然に、随所に出てくるところも見どころです。

中でも、ペトリ一番の相談役であるおばあちゃんはキーパーソンともいえる存在。おばあちゃんの発する言葉は、一言一句響いてきます。なにより、やさしい笑顔に見ている側まで癒されます。



ユニークな切り口の作品「365日のシンプルライフ」。

カウリスマキ監督兄弟に続く、次世代のスター監督が待ち望まれているフィンランドで、久々の大型新人として注目を浴びているペトリ・ルーッカイネン監督の長編映画デビュー作でもあります。

「何不自由なく、自分の好きなモノに囲まれて幸せなはずなのに、なぜか毎日幸せを感じることができない・・・」

そんなデリケートな問いかけの答えは、この映画の中にあるかもしれません。

みなさんがもし、ペトリの実験を実行したら・・・何を一番に持ってきますか?

【監督・脚本・主演:ペトリ・ルーッカイネン】
1984年生まれ。17歳からTVCMやミュージック・ビデオを作り始める。フィンランドの国営放送Yle放映の3本のドキュメンタリー・シリーズに、 ディレクター・撮影監督・編集として携わっている。本作で長編映画デビュー。

●監督インタビュー●
8月の劇場公開にさきがけて上映された映画祭「EUフィルムデーズ」で来日していたペトリ監督にお話を伺いました!フィンランド人のモノの考え方なども。(通訳は坂根シルックさんです)
【特集】フィンランド映画「365日のシンプルライフ」ペトリ・ルーッカイネン監督来日インタビュー



365日のシンプルライフ
(原題:Tavarataivas/英題:My Stuff)
 
監督・脚本:ペトリ・ルーッカイネン
音楽:ティモ・ラッシー
2013年/フィンランド/フィンランド語/カラー/80分
後援:フィンランド大使館
提供・配給:パンドラ+kinologue
公式HP:http://365simple.net/
公式Facebook:http://www.facebook.com/365simple
公式Twitter:http://www.twitter.com/@365simple_
(c)Unikino 2013



(2014年07月31日更新)
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