北欧総合情報サイト【北欧区】hokuwalk.com - 【展覧会】スウェーデンの国民的デザイナー日本初の展覧会「インゲヤード・ローマン展」(9/14-12/9)
HOME > What’s New > 2018年 > 2018年07月18日

【展覧会】スウェーデンの国民的デザイナー日本初の展覧会「インゲヤード・ローマン展」(9/14-12/9)




スタジオでのインゲヤード・ローマン
photo: Anna Danielsson/Nationalmuseum Stockholm


スウェーデンを代表するデザイナーであり、陶芸家としても知られるインゲヤード・ローマン(1943年、ストックホルム生まれ)をご存知でしょうか。シンプルなフォルム、機能性をとことん追求し、日常の暮らしに溶け込む普段づかいのガラス器や陶磁器を手がける世界的デザイナーです。

6月末、スウェーデン大使館で行われた記者発表会で、日本とも深い関わりを持つインゲヤードのこれまでの活動を紹介する日本初の展覧会「日本・スウェーデン外交関係樹立150周年 インゲヤード・ローマン展」の詳しい内容が発表されました。展覧会を主催する東京国立近代美術館の神代館長によると、スウェーデンの作家の作品を紹介するのは今回が初めてのことだそう。

マグヌス・ローバック スウェーデン大使は、日本・スウェーデン外交関係樹立150周年を記念する行事として、「カルチャー」の分野で、スウェーデン国立美術館と日本をどのように繋げていこうかと考えていた矢先、当時ストックホルムで行われていたインゲヤードの生涯を紹介する展覧会を見て、新しいものをやりたいと言っていた東京国立近代美術館とスウェーデン国立美術館が組むという形で、展覧会の開催が決定したと話してくれました。 

大使はスコーネ地方に住むインゲヤードの家を訪れ、窯の中や工房を見せてもらったというエピソードも披露。日本の陶芸に興味を持つインゲヤードは、大の日本好き。自身を「自然を愛する都会人」といい、東京の街もお気に入りだそう。「今回の展覧会でもっと彼女の作品に触れ、新しい発見をしていただきたい」と大使も楽しみにしている様子。




(左)《コニャック・バルーン・グラス》 1996年 スクルフ
(右)《ボウル》 1999年 インゲヤード工房
photo: Anna Danielsson/Nationalmuseum Stockholm 


本展は、2016年にスウェーデン国立美術館で開催された「インゲヤード・ローマン展」をベースに、初期から2017年の最新作まで約180点を紹介。インゲヤード自身が選んだ代表作を中心に、陶磁器、ガラスメーカーSkruf(スクルフ)やOrrefors(オレフォス)、イケア向けにデザインしたコレクション、日本での「2016/」プロジェクトや木村硝子店とのコラボ作品など、彼女の幅広い活動に触れることができます。

制作の中で、特に「水」に対して特別な思いがあり、水差しやグラスといった水を入れる作品が多く、インゲヤードの中で重要な位置を占めています。飲み物や水が最後に少し残るとき、どんな風に見えるかまで美しさを追求したのが、スクルフの「コニャック・バルーン・グラス」。




《THE SET》 2017年 木村硝子店
photo: Anna Danielsson/Nationalmuseum Stockholm


今回、日本での開催にあたり新しく加わったのが、1910年創業の老舗硝子店「木村硝子店」との作品。薄いガラスを得意とする工場はハンガリーにあるガラス工房によるもの。「THE SET」の4つの器が重なる姿はまるで蓮の花のようで、未使用のときも美しい姿を、という思いが込められています。

ガラス作品も陶磁器の作品も、実際に使ってもらえることが大前提。手で包み込んだときの感覚や使い勝手が良いかどうか。これは常に彼女の中にある共通のテーマだそう。




《ティー・サービス・セット》 2016年 2016株式会社
photo: Anna Danielsson/Nationalmuseum Stockholm


新たな有田焼をつくるプロジェクト「2016/」では、土の品質の良さを出すためにシンプルに、釉薬のみを使い、有田焼特有の鮮やかな絵付けをあえて全く施さないという大胆かつ驚きの発想から生まれたテーブルウェアシリーズを披露。また、イケアのコレクションでは、初めて竹素材にチャレンジ。ベトナムに赴き、職人との共同作業により完成させました。




《VIKTIGT/ヴィークティグト》 2016年 イケア
© Inter IKEA Systems B.V. 


さらに、展覧会の展示にも注目したいところ。スウェーデンでの展覧会と同じく、インゲヤードの工房設計も手がけているデザイントリオ、CKR(クラーソン・コイヴィスト・ルーネ〔シーケーアール〕)が会場構成を担当します。普段、会場は遮光カーテンを施しているのですが、今回はなんと、自然光を取り入れた展示になるというから驚き。さらに、モダニズム建築家の谷口吉郎が設計した「展示和室」では、インゲヤード自身が手がける特別展示が披露されます。これは日本展のみ!どんな空間になっているのか、楽しみですね。

「シンプルであること、機能的であること、そして美しさ、それをつなぐのが私の仕事。」というインゲヤード・ローマン。デザインと工芸、彼女の思考を紹介するまたとない機会となっています。




日本・スウェーデン外交関係樹立150周年
インゲヤード・ローマン展

会期:2018年9月14日(金)~2018年12月9日(日)
会場:東京国立近代美術館工芸館 http://www.momat.go.jp/cg/
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(9月17日、24日、10月8日は開館)、9月18日(火)、9月25日(火)、10月9日(火)
観覧料:一般600円(400円)大学生400円(200円)
※( )内は20名以上の団体料金。及びキャンパスメンバーズ特典料金。いずれも消費税込。高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
※それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
無料観覧日:11月3日(土・祝)文化の日
http://www.momat.go.jp/cg/exhibition/ingegerd_2018/





(2018年07月18日更新)
このページの先頭へ