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【デザイン】注目のデザインスタジオ「ノームアーキテクツ」(デンマーク)も参加!カリモク家具が新ブランド発表



秋は、新しいプロダクト、新しいブランドが続々とお目見えする季節!

先日、六本木のAXISギャラリーにて、国内最大の木製家具メーカー、カリモクの新ブランド「KARIMOKU CASE STUDY(カリモクケーススタディ)」がお披露目となりました。プレビューでは、同ブランドのクリエイティブ・ディレクションとデザインを担当したデンマークのデザインスタジオNorm Architects(ノームアーキテクツ)のデザイナー、Frederik Werner氏、同じくデザインを担当した芦沢啓治氏(芦沢啓治建築事務所)、加藤洋氏(カリモク家具副社長)が登壇。

会場では、“空間から考える家具づくり”をコアコンセプトとした同ブランドの家具が、オフィス、ダイニング・リビングなど、5つのシーンに分けて披露されました。



「空間から家具を考える」という新しいアプローチ。
ディテールにこだわり、一貫性のある空間づくりを目指す。


1940年に小さな木工所からスタートしたカリモクは、60年代に木製家具のオリジナルラインの製造を始め、50年の木なら50年、100年の木なら100年、永く愛され、使い続けることのできる家具を丁寧に作り上げてきた家具メーカー。

この10年間は新たな発想を積極的に取り入れ、国際的に活躍するデザイナーとオリジナリティ豊かなデザインを生み出しています。例えば、日本の林業の活性化といった社会問題の解決に取り組むブランド「KNS(カリモクニュースタンダード)」、また、日本とデンマーク両国の伝統的な美意識を、最先端の技術と職人の技で作り上げる「KUNST(クンスト)」といったプロジェクトを展開。

これまで、家具は家具、椅子は椅子といった具合でプロダクトをデザインしてきたカリモク。どんな土地で、どんな空気感で、どんな人たちが行き交っているのか、普遍的なことを掘り下げていくと、より本質的な部分に到達できるのではないかと、今回新たなブランド「KARIMOKU CASE STUDY」を立ち上げました。

それは、“空間から家具を考える”という、これまでとは異なるアプローチに挑戦。国内外の建築家やデザイナーと協働し、家具をはじめ、扉や窓、ハンドルといったディテールにもこだわり、一貫性のある空間を作り上げる。加藤副社長は、同社の家具同様、「色んなチャレンジをしたい。息の長い取り組み、時代を超えて愛されるブランドになれば」と話しました。



デンマークのノームアーキテクツと、
日本の芦沢啓治氏がデザインを担当。


2008年創業のノームアーキテクツは、建築だけでなく、インテリアやプロダクト、写真、アートディレクションなど、幅広い分野で活動するデザインスタジオ。デザインコンセプトは「ソフトミニマリズム」。

「日本ではすでに、デンマークデザインが広く受け入れられているように感じる。“再提示”ではなく、もう一度洗いなおして、考え直す作業が必要。キーワードは『refine』です」と、Frederik氏。デンマークデザインをさらに追求していく姿勢がうかがえました。

素材との対話を大切にし、“正直なデザイン”をコンセプトとする芦沢啓治氏もまた、建築分野だけでなく、プロダクトデザインも手がけています。素材やランドスケープを、出来るだけ正直に捉えることを大切にしているといいます。

KARIMOKU CASE STUDYを手がけるにあたり、ノームアーキテクツと一緒に、東京・京都など、色んな場所を見て回ったとか。そういった小旅行を繰り返して、文化を分かち合い、理解を深めることができたことが良かったと芦沢さん。実は以前からノームアーキテクツのファンだったと笑顔。(Frederikさん、「恐縮です」と言わんばかりに頭を下げてペコリ)



デンマークや日本のクリエイターらと共に、
KARIMOKU CASE STUDYの世界観を表現。

デンマークや日本のクリエイターの作品が、落ち着きのある上質な空間を作り上げていました。
Kvadrat(テキスタイル:チェアやソファの張地、会場のカーテン)
Sørensen Leather(皮革:チェアに使用)
Louis Poulsen(照明)
Kontrapunkt(オーダーメイドの書体、小冊子、ウェブサイト、ブランドアイデンティティ)
August Sandgren(ハンドメイド収納ボックス)
Sara Martinsen(ウォールアート)
Turi Heisselberg Pedersen(陶芸)
平間磨理夫(生け花)






テーブル上にあるハンドメイドの収納ボックスはAugust Sandgrenのもの。今年のデンマーク・デザイン賞にノミネートされた注目のブランド。

印象的だったSara Martinsenによるウォールアート。左は凹になるように組まれており、右は凸になるように木片が組まれており、それぞれが織りなす陰影が素敵。木のナチュラルな素材感が心地よく、キリっとした空間に柔らかな雰囲気をもたらし、絶妙なバランスを演出していました。

KARIMOKU CASE STUDY
http://www.karimoku-casestudy.com

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(2019年09月12日更新)
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