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【映画】盲目で車いすの男性は一人で愛する人の元へ辿り着けるのか?映画『ブラインドマン』(8/11他公開)




この夏から秋にかけて、北欧映画が多く公開になりそうです!

まずは、フィンランド映画『ブラインドマン』。こちらの作品は、原題『Sokea mies joka ei halunnut nähdä Titanicia (The Blind Man Who Did Not Want To See Titianic)』で、『タイタニックを見たくなかった盲目の男』というタイトルで昨年のフィンランド映画祭2022で先行上映。さらには、今年のEUフィルムデーズでも上映され、好評を博しています。

そしてついにこの夏、まずは、8月11日より、出町座(京都)にて劇場公開が決定。他劇場の公開も予定されています(詳細は記事最後の映画情報をチェック)。

この物語の主人公は、盲目で介助を必要とする車いす生活の男性のヤーッコ。体が不自由で、ほぼ何も見えない中、毎朝きちんと起床し、朝食を取ります。そんな彼を支えてくれるのが携帯電話。起床時のアラームから両親との連絡、薬の服用時間、食事時間など、生活スケジュールは全て携帯電話で管理して過ごしていました。

家の中はある程度一人でできるとはいえ、やはり一度バランスを崩して車いすごと倒れてしまうと起き上がれない。そんな孤独な中でも、焦らず冷静にいられるのは、ある女性の存在がありました。彼女とは、電話のみでまだ直接会ったことがありません。この女性もまた、難病を抱えています。

ある日、検査結果が悪く、涙にくれる女性の様子が気になり、ついに、愛する女性に会いにいこうと決心します。しかし、付き添いもなく、たった一人で出かけるのは初めて。調べたところ、5つのポイントで他人の”親切心”を借りないといけないことがわかりました。

ヤーッコは「携帯電話さえあれば大丈夫」とリュックを手に出発。果たして無事、彼女のもとに一人で駆けつけることができるのか――。



『ブラインドマン』は、2021年のヴェネツィア映画祭で観客の選ぶ最優秀作品賞を獲得した後、海外で数多くの高評価を得て話題をさらいました。また国内では、フィンランドのアカデミー賞と呼ばれる2022年のユッシ賞で、主人公のヤーッコを演じたペトリ・ポイコライネンが最優秀主演男優賞を、他にも最優秀音響デザイン賞を受賞しました。

さらには、ノルディスク映画賞やノルウェー国際映画祭、日本の北九州市で開催されたライジングサン国際映画祭にて最優秀主演男優賞を受賞するなど、世界の映画祭10部門で受賞、50部門でノミネートされています。

本作を手掛けたのは、テレビシリーズの監督として活躍、多数の受賞歴を誇り、第30回東京国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した経歴のある『ペット安楽死請負人』のテーム・ニッキ監督。今回も、『ペット安楽死請負人』と同様、ヤニ・ペセ プロデューサーとのタッグによる作品になっています。



▼参考記事
フィンランドの名脇役が初主演映画の感想を静かに語る!第30回東京国際映画祭記者会見
『ペット安楽死請負人』ヤニ・ペセ プロデューサーの姿も!フィンランド映画祭2017
フィンランド映画が初受賞を果たした第30回東京国際映画祭を振り返って





主人公のヤーッコを演じたペトリ・ポイコライネンは、8年間俳優として活躍した後、多発性硬化症を発症。劇中で盲目の主人公を演じていますが、本人自身も症状の進行により視力を失っており、俳優としての映画出演はこの作品が最後になると言われています。

この映画の特徴はなんといっても、ヤーッコ目線であること。ほぼ、彼と同じような視界と視力で、数センチ先しかはっきりと見えない状態で一人旅に出かけているような感覚を求められること。何が前にあって、後ろに誰がいて、誰と話していて、何をされているのか、どこにいるのか。非常に手に汗を握る緊張感があります。

そんな中での一人旅。一体、ヤーッコはどんな対応とコミュニケーションを繰り広げていくのか、そんなところも見どころの一つです。

2023年8月11日より、出町座(京都)、KBCシネマ(福岡)、扇町キネマ(大阪)ほか劇場公開!



ブラインドマン

監督・脚本:テーム・ニッキ
主演:ペトリ・ポイコライネン 他
82分/フィンランド/フィンランド語/2021年/カラー
原題:Sokea mies joka ei halunnut nähdä Titanicia
英題:The Blind Man Who Did Not Want To See Titianic
制作会社:It's Alive Films Oy
配給:D6モーション・ピクチャーズ
https://d6movies.com/blindman

<公開劇場(予定)>
●出町座(京都)8月11日より上映
●KBCシネマ(福岡)8月29日限定上映
●扇町キネマ(大阪)今秋上映予定
※劇場情報は上記ホームページをチェック

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(2023年08月13日更新)
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