2011年10月末。今ニッポンで最も注目を浴びている女性フィンランドデザイナーの一人、ヘイニ・リータフフタさんが来日。 昨年開催された 「Heini Riitahuhta (ヘイニ・リータフフタ)展~フィンランドが誇る女性絵付師の世界~」以来、ここニッポンで、ふたたび新作のアートピースを披露してくれました。 |
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作品名は「ヘキサゴン」。正六角形をした陶器に、ひとつ一つていねいに絵付けされたもの。 こうしてくっ付けてみると、絵のパターンは全く違うのに、調和しあうのが不思議。 組み合わさって、つながっていく・・・。作品展の名前、「Liitto(つながり)」です。Marriageという意味もあるそうです。 写真ではわかりにくいかもしれませんが、高さは3種類あります。一番高いもの、中くらいのもの、低いもの。 中の窪みの深さもそれぞれ、浅いものもあれば、深いものも。まったく平らなものもあります。 |
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ものすごく細かく絵付けされているものがあるかと思えば、絵のない、色を施しただけのシンプルなものも。 その組み合わせが、美しい融合を生んでいます。 手前にディスプレイされていた丸いボタンのモチーフにも、鮮やかな絵が付けられていました。 プリントと絵を重ねて、立体感と奥行きを出すのは、ヘイニが得意とする技法。 |
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パステルカラーに、ビビッドカラー。細かいドットで描かれたデザインもあれば、大胆なドットも。 最近のヘイニのお気に入りは、上画像のボタンにも見られるようなイエロー系のようです。 優しいイエローに引き締まったブルーで絵付け。それにより、全体に優しいグリーンが生まれています。 |
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壁にディスプレイされたアートピース。こちらはヘイニ自身が組み合わせ、すでに一つの作品になっています。 こんなに多いとかなり重量が出てきますが、どうやって、壁に飾られていると思いますか? スペシャルな場所の、“あるモノ”が、このヘキサゴンのアートピースの裏に貼られているんです。 一体何だと思いますか? 答えは後ほど・・・ |
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「Heini Riitahuhta (ヘイニ・リータフフタ)展~フィンランドが誇る女性絵付師の世界~」でも人気だった小皿たち。 もちろんひとつ一つ違います。 フィンランドの森に見られるような、バラエティ豊かなキノコっぽいデザインのオブジェもありました。 上に果物、好きな小物を乗せてもOK。もちろん、そのままインテリアとしても。 |
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ボウルやトレイといった、食器シリーズもディスプレイされていました。 濃紺と淡いピンクを重ねた、とても上品なイメージ。 |
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それでは、さきほどの答えです! 実は、ヘキサゴンの裏には板が施されており、この板にヘキサゴンをひとつ一つくっ付けて、一つの作品に仕上げています。 なんでもこの板、ヘイニ所属のアラビアファクトリーで作業している時に、焼きあがった器などを並べて置いておく「板」なのだそう。 少しだけところどころに、「うっすらと(器を置いた丸い)跡がわかるでしょ?」と、笑顔で作品を裏返して見せてくれました。 再利用できる素材をムダなく有効利用。 それもフィンランドの「デザイン」。 |
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非常にタイトなスケジュールの中、少しだけの時間でしたが、作品のお話を聞くことができました。 作品を眺めているお客さんに対して、積極的に声をかけていくヘイニ。ヘキサゴンの説明をしたり、器としての使い方やインテリアとしての提案など、一生懸命に伝えようとしていた姿に心を打たれました。 Liitto、つながっていくヘキサゴン。 それは、人から人の手に、贈り贈られたりすることによって、永遠に“つながっていってほしい”という想いを感じた作品展でした。 |
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「Liitto -つながり-展」 会期:2011年10月26日(水)~11月8日(火) 会場:伊勢丹新宿本館5階(東京・新宿) |
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DESIGNTIDE TOKYO 2011 |
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