2016/06/21

【特集】思わず誰かに教えたくなる!北欧デザイン in インテリア ライフスタイル(後編)

北欧ブランドが軒を連ねる「Nordic Lifestyle」ゾーンに、
毎回異なるテーマとアプローチで来場者を楽しませる「アトリウム」。
日本での本格展開、新作など、見逃せない北欧デザインに迫る!

木のぬくもりあふれるフィンランドの人気ブランド「aarikka(アーリッカ)」
ジュエリーだけでなく、キッチンアイテム、ホームインテリアも登場。


フィンランド産の木材を使った丸い木のビーズが特徴的なジュエリーや可愛い小人の人形で知られる「アーリッカ」。創業は1954年。インダストリアルアートを学んでいたカイヤ・アーリッカは、自分がデザインしたドレスに合うボタンがないと、卒業制作で木のボタンを作り、それがきっかけとなって誕生したブランドです。



ナチュラルで温かみのあるジュエリーは、フィンランド国内においてすべてハンドメイドで生産され、独自の彩色技術によって仕上げられています。長持ちする上質で硬い木が選ばれ、金属部分はすべてニッケルフリー。フィンランドで長きにわたり愛されているブランドです。日本ではクリスマスの小人人形「Elves」の印象が強いかもしれませんが、ヒツジのオブジェ「Passi」も有名(写真下右端)。



実は、カイヤ自身、農場育ちでヒツジが大好き。幼い頃に抱きしめた子羊の柔らかさを木で表現したいと思ったのがきっかけで、1974年に誕生しました。丸い木のボールを均等に配置するのはかなり難しく、高度な職人技術が必要。フィンランド人の国民性を表す粘り強さ、忍耐力の象徴として、国賓クラスの方への贈り物といった特別な記念品として贈られる品だとか。


1970年代にデザインされて以来、三世代にわたり愛され続けている人形「Elves」

本国からのインポートプロダクトのほか、日本のマーケットに合うものの展開も予定されています。たとえば、アーリッカはテキスタイルパターンを使ったデザインも行っており、上質なコットンシルクのストールなど、ファッション的なアイテムの新しい展開も検討中。今後、日本でアーリッカを見る機会が多くなりそう。
http://www.aarikka.com/



アトリウムにブースを構えた「Lapuan Kankurit(ラプアンカンクリ)」
オーナーのエスコ&ヤーナ・ヒェルト夫妻、再来日!


ラプアンカンクリのオーナー、エスコさん(写真右)とヤーナさん(写真左)に再会。今年は会場の雰囲気や勝手がわかっているからか、リラックスされているのが伝わってきて、とても楽しそうに、満面の笑顔で出迎えてくれました。

エスコさんとヤーナさんの間に見えるちょっと美味しそうな(?)カラーリングのブランケットは、新作のウール100%の秋冬コレクション。「eskimo(エスキモー)」というネーミングなのですが、デザイナーは一体何からインスピレーションを受けたのでしょうか。

実は、アイスクリームの棒4本をダイヤ型に置いたものをずらりと並べたデザインなのだとか!まさか、アイスクリームの棒から思いついたとは驚き。

「棒付きアイスって・・・食べたらすぐに捨てちゃいますよね?」と尋ねたら、「きっとデザイナーはアイスクリームが大好きで、たくさん食べたんでしょうね(笑)このデザインを作るために、アイスを食べたのかも?」と、みんなで妄想しながら大笑い。そんな、人を笑顔にさせるエピソード持ちのブランケット、侮れないです。



また、アアルト大学卒、フィンランド在住の日本人デザイナー、吉澤葵(よしざわあおい)さんによるブランケット「Aino(アイノ)」は、フィンランドに伝わるウォールアートデザイン「ルイユ」からヒントを得て作られたもの。手触りはもちろん、非常に繊細で美しいブランケット。心奪われました。



来春頃に登場するという、薄手のかろやかなストール(写真左端)は、スタッフの方も身につけていらしたのですが、とても涼しげで素敵でした。定番のリネン、リネンとテンセルのタオルも軽やかで肌触りがよく、速乾性あり。日本のじめじめとした季節に、部屋干しでも怖くない一品。

ラプアンカンクリのテキスタイルは、リネンでもブランケットでも、端の処理にこだわり、非常に美しく施されているため、体を拭いたり、敷物にしたり、何かを包んだり、体に巻きつけたりしても、何の違和感を感じない優れもの。

触れたときの「おっ?」という、もう一度触れたくなる心地よさ。これらが、フィンランド西部に位置する人口約15000人ほどの小さな街、ラプアで生まれたメーカーであることは、紛れもない事実です。
http://lapuankankurit.jp/

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