2016年11月7日から9日まで、東京ビッグサイトにて、国際見本市「IFFT/インテリア ライフスタイル リビング」が開催されました。2008年の開催以来、出展者数、来場者数ともに過去最高記録を更新。今回は、フィンランドのブランド約20のブースで構成された、青と白のフィンランドカラーのフィンランドパビリオンが登場。また、ムーミン・キャラクターズ社代表で、ムーミンの原作者、トーベ・ヤンソンの姪にあたるソフィア・ヤンソンさんのトークショー、ノルウェーやデンマークの最新デザインに出逢うなど、盛りだくさんの内容で華やかに幕を閉じました。
今回はまず、特別企画「THE HOTEL」という、新しいホテルの商材を提案するスペースに構えていた2つの北欧関連ブースからご紹介!ノルウェーのヴィンテージから新進アーティストの作品、最新デザインを紹介する「Norwegian Icons(ノルウェージャンアイコンズ)」と、「Ko Design Concept」のブースで披露されていた、食器やテキスタイル、グラフィックといったクオリティの高いデンマークのインテリアについてお届けします。ぜひ注目してみてください!
まだ日本ではレアな、ノルウェーに潜む質の高いデザイン。
ヴィンテージで注目を集めるフィッギオのプレートが新鮮。
北欧デザインというジャンルが確立しつつある日本国内ですが、北欧にはまだまだ知られざる名品、名ブランドがたくさんあります。最近、じわじわと来ているのが、ノルウェー。ノルウェー発の人気コーヒー&バー「Fuglen(フグレン)」の影響もあり、ノルウェーのライフスタイルやデザインにも注目が集まっています。
あたたかな照明の光に包まれたノルウェージャンアイコンズの空間。2013年に代官山で開催されたノルウェーのヴィンテージを紹介する展示会では、家具のイメージが強かったのですが、陶器やガラス製品、ファブリックなど、トータルで揃えたくなるようなラインナップがずらり。
特に目を引いたのは、壁一面に芸術作品のようにディズプレイされた、ヴィンテージでも注目を浴びる「Figgio(フィッギオ)」の陶器プレート。
フィッギオは1941年、Harald LimaとSigurd Figvedの二人によって設立されました。業務用の器を作っているフィッギオは、ノルウェーでは知らない人はいないほど有名なメーカー。ブースで披露されていたのは、そのフィッギオがデザイン色を出したプレート。一枚一枚、表情豊かな仕上がりです。
奥に見えるスモーキーなカラーのマウスブローで作られているガラスのケーキドームも存在感あり。
個性豊かな持ち手がキュート。気になる!
手前に見えるグラスは、1896年創業のノルウェーの老舗ガラスメーカー「Magnor(マグノール)」社製のもの。味わい深い色に、シンプルなフォルム。マウスブローで作られた、ぬくもりあふれるグラスたちからは、楽しげであたたかい食卓を囲むノルウェーの人々の様子が浮かんできそう。
<ノルウェージャンアイコンズ http://www.norwegianicons.no/>
スカンジナビアンデザインの原点をデンマークデザインで再発見。
地図を文字や数字で表現したデンマーク注目のポスターブランドも!
Ko Design Conceptのブースでは、食器、ラグ、テキスタイル、インテリア小物、ポスターなど、部屋を彩る洗練されたアイテムが披露されていました。どんなインテリアにも合う万能で控えめなシンプルなデザイン、洗練された質の高いアイテムに、スカンジナビアンデザインの原点をあらためて感じました。ここでは、北欧区が気になった3つのブランドを紹介!
まずは、「H. Skjalm P.(ホー・スキャルム・ピー)」。テキスタイルやインテリア小物を中心に展開するデンマークを代表するメーカーで、約60年前にハグバース・スキャルム・ピータセンによって設立されました。デンマーク人なら「とりあえず、ここに行けば良いものがある!」と、常に最新デザインを発信し続ける老舗インテリアショップです。新しく登場したのは、キッチンやダイニング用のテキスタイル。手触りの良いコットン100%のティータオルはとにかくリーズナブルな価格が嬉しい。
石の質感を彷彿させるテーブルウェアのデザインは、デンマークのトレンド!?
ポスターブランド「Kortkartellet(コートカルテレット)」は、北欧やヨーロッパを中心に、世界の国々や主要都市の地図を、アルファベットや数字を使って絶妙に配置したデザインで人気の注目ブランド。デザインは全て、オーナーでもあるChristina Muff。ちょっとしたアイデアで、地図がこんなにアートになってしまうなんて!本当にかっこいい。(「スカンジナビア」のポスター〔上段左〕では、SWEDENの文字がやたらと大きく、NORWAYの文字が小さく細く描かれているのは国の形がそうだから、だと思いますが、何か意味があるのか・・・笑)デンマーク独特の書体も楽しめます。
1839年創業。デンマークのセラミックアートを牽引する陶磁器メーカー「KÄHLER(ケーラー)」社。芸術性の高い伝統的なデザインを現代風にアレンジ。ひとつ一つ、熟練した職人たちの手で作られる陶磁器は、時を超えて愛され続けています。
ぽってりとした厚みのある食器が多い中で、薄さが特徴的なこちらのボーンチャイナのテーブルセットは、世界を舞台に、家具や照明など、さまざまなメーカーのプロダクトデザインを手がけるセシリエ・マンツのもの。少しオーバルなフォルムのプレートは重ねた姿が美しい。東洋的な精神を感じる小さな茶碗は、お茶を入れてもよし、つゆやソース、デザートを盛り付けたり、小鉢として使うなど、日本の食卓にも幅広く活躍しそう。
<コーデザインコンセプト http://www.ko-design.jp/>
※IFFT/インテリア ライフスタイル リビング特集記事は、もう一つアップします。次回は、ソフィア・ヤンソンさんのトークと、フィンランドパビリオンをご紹介!お楽しみに。
IFFT/インテリア ライフスタイル リビング ※終了しました
会期:2016年11月7日(月)~9日(水)
会場:東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
※こちらの見本市は、B to B/商談見本市であり、一般来場者の入場は不可となります。
※会場内での写真撮影は不可。主催者より撮影許可を得て撮影を行っています。
▼2016年11月のIFFT/インテリア ライフスタイル リビング 前編&後編
【特集】フィンランドデザインが生まれる背景とは?IFFT/インテリア ライフスタイル リビング(後編)
【特集】IFFT特別企画「THE HOTEL」の北欧ブースを直撃!注目の北欧デザインを探る!IFFT/インテリア ライフスタイル リビング(前編)