2023/08/01

【特集】日本の住空間で引き出されたデンマークデザインの魅力「デンマークパビリオン」インテリア ライフスタイル

今年の目玉は、計7社のデンマーク企業が参加した
デンマークパビリオン。スタイリングを担当したのは中林友紀さん。
テーマは「日本の住空間の中のデンマークデザイン」。



Photo Interior Lifestyle Tokyo


6月14日から16日までの3日間、インテリア・デザインのための国際見本市「インテリア ライフスタイル」が、東京ビッグサイトの西展示棟とアトリウムにて開催されました。デザイン性に優れた小物・雑貨を中心に、オフィスやホテル向けの商品まで、ストーリー性を持った幅広いアイテムに出合える見本市。今年はやはり昨年と比べて多くの来場者でにぎわっていたのが印象的でした。

2022年は10の国と地域から515社が出展し、3日間で16542名が来場。2023年は、日本を含むオーストリア、イギリス、イタリア、インド、インドネシア、韓国、シンガポール、タイ、台湾、中国、デンマーク、ドイツ、ポーランド、ポルトガル、ラトビアなど、19の国と地域から542社が出展し、18634名の来場がありました。

また、見本市とともに、アトリウム特別企画は、建築家/デザイナーの芦沢啓治氏(株式会社芦沢啓治建築設計事務所)が手掛けました。テーマは「エシカル・ライブラリー」。アトリウム全体を大きな図書館に見立てた空間構成に。環境保全やオーガニックを意味する「まもる」、フェアトレード、アップサイクルの「つなぐ」、チャレンジド(障がい者支援)、地産地消の「よりそう」の3つのエリアに分かれていました。また、BLUE BOTTLE COFFEEの移動型カフェ「ブルーボトル コーヒートラック」も登場。コーヒーの心地よい香りが会場に癒しを与えていました。

やはり新型コロナウイルスが5類感染症へ移行した影響からか、イタリア、ポルトガル、デンマークのパビリオンをはじめ、ドイツ、フィンランド、イギリスなど海外からの出展者が大幅に増えた今年のインテリア ライフスタイル。本日は、7社が参加した「デンマークパビリオン」をご紹介!



お馴染みから、はじめましてのブランドまで、
7社のアイテムが絶妙なバランスを生んだスペシャルな空間


デンマークパビリオンは、デンマーク産業連盟(Danish Industry/DI)とデンマーク大使館共催のもとに誕生。LE KLINT、BoConcept、Linie Design、NorviGroup Denmark、The Dybdahl Co.、Umage、Georg Jensen Damaskの計7社のデンマーク企業が参加しました。

デンマークパビリオンのスタイリングを担当したのは、トップスタイリストの一人、中林友紀さん。「各々のブランドの一緒に共有することができる希少な機会。少しでも気づきのある空間を演出できたら」と、『日本の住空間の中のデンマークデザイン』をテーマにキュレーションを手掛けました。

まず驚いたのは、一社ずつ分かれた定番スタイルのブースがあるのではなく、リビング、キッチン、寝室、書斎といったシーンが再現され、一つの空間に7社それぞれ異なるブランドが一同に集まり、絶妙なバランスでスタイリングされていたことです。

祖父母の家にあるような懐かしい香りのする民芸品や置物、籠といった日常にある日本のお家のものを、デンマークデザインの中に散りばめて、デンマークデザインの魅力を引き出しつつ、日本の暮らしに合うデンマークの照明やインテリアの使い方が見事に提案されていました。





■照明「LE KLINT(レ・クリント)」 https://www.leklint.jp/

1943年に設立された、デンマークを代表する王室御用達の日本でもお馴染みの照明ブランド「レ・クリント」。今年は創業80周年という記念の年ということで、新作お披露目とともに(フロアランプとテーブルランプ)、壁付けのブラケットタイプやペンダントタイプの「ブーケ」など、人気の照明も展示されていました。



■家具「Bo Concept(ボーコンセプト)」 https://www.boconcept.com/ja-jp/

1952年創業の世界67カ国で愛用されているインテリア・ブランド「ボーコンセプト」。リビングを再現した空間は、インテリア ライフスタイルのエントランスに近い好立地なこともあり、通りすがる人が思わず立ち止まったり、写真を撮っていったりするような、うっとりとしたスペースになっていました。そこのメインとなるような中心に置かれたソファはボーコンセプトのもの。心地よさが伝わってくるよう。



■ハンドメイドラグ「Linie Design(リニエ・デザイン)」 https://www.liniedesign.com/

1980年に設立されたスカンジナビアデザインと熟練の技術と伝統を持つデンマークのハンドメイドラグブランド「リニエ・デザイン」。インテリアに合わせやすい優しい色合いや洗練されたデザインは、床に広げるのはもちろん、壁掛けアートのように飾っても新鮮。





■羽毛製品「NorviGroup Denmark(ノーヴィグループ デンマーク)」 https://norvigroup.eu/

Temprakon、Quilts of Denmarkといった自社ブランドの他、プライベートブランドも数多く作っている羽毛製品ブランド「ノーヴィグループ」。羽毛製品は全てデンマーク製。一つひとつにこだわりと誇りを持っており、高い品質の寝具を提供しています。





■ポスター「The Dybdahl Co.(デュブダール)」 https://www.thedybdahl.com/

書庫や美術館で見つけた希少な本のイラストをキュレーション、リフレッシュ、リミックスし、本からウォールアートへと命を吹き込む独自のポスターを作り出しているブランド「デュブダール」。手掛けているのは、元図書館司書だったとか。印刷と額装はデンマーク、日本製の高品質インクを使用し、高級マット紙に印刷することでクオリティの高いポスターを生み出しています。色彩も非常に美しく、多くの来場者の目を引いていました。(注目のポスターブランドです)



■照明&家具「UMAGE(ウメイ)」 https://umage.com/

2017年に開催されたIFFT/Interior Lifestyle Livingにて出合った2008年創業の照明ブランド「VITAコペンハーゲン」が、デンマーク語で「努力する」という意味の言葉「UMAGE(ウメイ)」という名前になって登場。コストを抑えることのできるコンパクトでフラットなパッケージが特徴の照明の他、家具にも広く展開。環境への意識も高く、アイコン的存在のフェザーランプコレクションに使用されるすべてのグースフェザーは、農地から最終消費者まで100%持続可能な方法で調達されています。

▼参考記事
【特集】北欧4カ国、デザインめぐり!IFFT/インテリア ライフスタイル リビング(前編)





■テキスタイル「Georg Jensen Damask(ジョージ・ジェンセン・ダマスク)」 https://www.georgjensen-damask.com/

250年以上の伝統を持つデンマークの王室御⽤達の⾼級テキスタイルブランド「ジョージ・ジェンセン・ダマスク」。ベッドリネン、タオル、ティータオル、テーブルクロス、テーブルナプキン、スリープウェアなど、どれも品質にこだわり丁寧に織られたテキスタイルです。デンマークパビリオンでは、キッチンやダイニングで目を引いたデザイン豊富なティータオルやナプキンといった上質なテキスタイルが披露されていました。



Interior Lifestyle Tokyo
インテリア ライフスタイル

https://www.interior-lifestyle.com
デンマークパビリオン
https://denmarkdesign.jp/df2023/



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