5月16日よりフランスで開催される「第76回カンヌ国際映画祭」の公式出品作品が発表された。
昨年は『逆転のトライアングル』、2017年は『ザ・スクエア 思いやりの聖域』と、2つのカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞しているスウェーデン出身のリューベン・オストルンド監督が、今年の審査委員長を務めるという。
今回、フィンランドの名匠、アキ・カウリスマキ監督の最新作『Fallen Leaves(枯れ葉)』がコンペティション部門に正式出品されることになった。カウリスマキ監督は、2017年に公開された『希望のかなた』でベルリン銀熊賞(監督賞)を受賞。その後、引退を宣言して話題になったが、6年ぶりとなる長編映画『Fallen Leaves』(フィンランド語で『Kuolleet Lehdet』)で再びカンヌに戻ってくる。
小説ムーミンの原作者で画家のトーベ・ヤンソンの半生を描いた『TOVE/トーベ』(2020年/日本2021年)で、トーベを演じた女優のアルマ・ポウスティ(※)が、カウリスマキ監督最新作の主演を務めているという。ポウスティは、『TOVE/トーベ』でフィンランド国内の映画賞「ユッシ賞」の主演女優賞を受賞している。また、『ラップランド・オデッセイ』(2010年)や『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』(2017年/日本2019年)などに出演しているユッシ・ヴァタネンもキャストに加わっている。
アキ・カウリスマキ監督といえば、ユーモアあふれる悲喜劇。久々の最新作に期待がかかる。
また、北欧関連では、ハリソン・フォード主演のアドベンチャー映画シリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(6月30日公開)に、デンマークの名優マッツ・ミケルセンが出演。コンペティションの対象にはならないが、アウト・オブ・コンペティションとしてワールドプレミア上映されることが決定している。
マッツは、インディ・ジョーンズと争奪戦を繰り広げる因縁の宿敵、元ナチスの科学者のフォラーを演じる。本作は、インディ・ジョーンズシリーズ最後の作品といわれる。
第76回カンヌ国際映画祭は、フランス・カンヌにて5月16日から27日に開催される予定。
https://www.festival-cannes.com/
(※)
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北欧ニュース編集員
今年のカンヌ国際映画祭には、日本人監督や日本人俳優の名前も!まず、役所広司が主演を務める、ドイツ出身のヴィム・ヴェンダース監督作『Perfect Days(原題)』がコンペティション部門に正式出品されます。また、同じくコンペティション部門に、是枝裕和監督の『怪物』も選出。今年3月に亡くなった偉大な音楽家で作曲家の故・坂本龍一が音楽を担当した作品です。
さらには、カンヌプレミア作品として、自身6年ぶりの新作となる北野武監督の『首』の上映も発表されました。非情な戦国時代の映画を撮るべく、10年以上もの長い間、構想を練り続けた作品とのこと。作品同様、カンヌでの反応も楽しみですね!